本格化する自然の浄化作用
全国各地で地震や洪水が多発していますが、今まで自然を破壊し、垂れ流しにしてきた公害物質に対して、自然界では浄化作用がいよいよ本格稼働し始めたようです。この浄化は、わたしたち人間にもアレルギーやガン、感染症などの生活習慣病という形であらわれているといってもよいでしょう。抗生物質やホルモン剤、防腐剤に保存料といった薬が食物の中に紛れ込んで、知らず知らずのうちに我々の体内にも入ってきています。その他にも農薬まみれの野菜や添加物だらけの加工食品、薬漬けの医療によって、体内の環境汚染が引き起こされているのです。
また、先行きの見えない混迷した政治や借金まみれの財政の膿を出し、真に豊かな社会の建設のための産みの苦しみとなる出来事がやがて起こる可能性があります。そんな危機的な状況に直面しないと、方向転換できない状況まで我々は追い込まれているのです。それは財政破たんや食糧危機、天変地異といった形でやってくるのかもしれません。でもこれは人間の意識が変わるための最大のチャンスなのです。「表大なれば、裏もまた大なり」が宇宙の秩序。苦しみは最大の幸せを引き寄せるということではないでしょうか。
いまこそ、求められる新生活法 宇宙の秩序に則った価値観
「我さえよければ」という意識で目に見えるモノやお金、地位や名声、権力を集めて幸せになろうと突っ走ってきたのが今までの我々の生き方でした。便利なものが世の中に溢れる一方、それと引き換えに木々の緑やおいしい水、清々しい空気、肥沃な大地といった目に見えない大切なものが失われてきたのです。土の中の微生物や植物だけでなく、虫や鳥、魚、動物などの大切なイノチが失われ、絶滅危惧種が急増しています。また、精神的にもストレスを抱える人が増え、うつ病や自殺、病気の激増で、モノやお金だけでは幸せになれないことに気づき始めた人が多くなったような気がします。
こんな物質文明が行き詰った状況の中でこそ、宇宙の秩序に則った新しい価値観、目に見えないものを大切にする意識への転換、物質文明から直観文化に脱皮するための新生活法が必要とされています。それが宇宙の秩序の具現化であるクロビオティックの食事法なのです。意識を変えるためには、意識を宿す器である肉体の改善が先にありきです。イノチあふれる旬のものや土地のものを自然な形で体内に摂り込むことができると体が浄化され、われわれの体もイキイキとし、自然と調和して生きることが心地よくなります。
宇宙時代への転換期を支えるマクロビオティック
火山活動やそれによる地震が増えていけば、やがて原発を作ることも、維持することも放棄せざるを得なくなるでしょう。近年の集中豪雨、強大な台風、竜巻といった現象も浄化のために激しさを増しているとするならば、われわれの意識が変わり、自然環境を汚さない生き方を選択することで、きっと収めることができるはずです。
今まさに、虫のさなぎが脱皮して蝶となって羽ばたくような時代の転換期に入っているような感じがします。江戸時代の鎖国が解かれて日本国内から世界へと活動の舞台の大変換を遂げたのが明治維新でしたが、今度は地球での生活から宇宙が舞台となる宇宙時代への転換期を我々は迎えているのかもしれません。その新しい時代の幕開けを陰で支えるのがマクロビオティックの大事な役目なのだと思います。マクロビオティックによって身も心も浄化し、自然環境の豊かな愛と平和に溢れる地球に脱皮していきましょう。