福岡県朝倉市を襲った豪雨被害により、私の住んでいる杷木町はかなりの被害を受けました。写真は7月7日の写真で、現在は、泥はかなり取り除かれています。町内に3か所あるガソリンスタンドの内の2か所が泥に埋もれて休業しています。
下の写真は杷木町を流れる九州一の一級河川の筑後川です。本流での氾濫はなかったのですが、支流が軒並みあふれて、その近辺の民家が被災しました。
見てのとおり、木材が河川敷に散乱していました。大雨により、山から流れ出した倒木が今回の被害を増幅しました。木材が橋に引っかかり、ダム化してあふれたのです。また、木材が民家を押しつぶしました。
本来であれば、定期的に間伐し、山の手入れをするのですが、輸入された材木による価格競争に負けた国産材は需要が減り、間伐するコストが合わなくなってしまい、放置された山林が増えたのです。戦後、広葉樹林で覆われた山の木々を伐採し、杉や檜といった商用樹林の植林が全国で行われました。
これは国の政策としてなされたのですが、そのツケが自然破壊、自然崩壊となって現実化したのです。
大雨は仕方ないとしても、災害を未然に防ぐ対策が何らなされていないことが問題なのです。今回の杷木町を襲った災害は、人災といってもよいでしょう。大量の木材の流出がなければ、ここまでの過酷な被害はなかったと思います。
今回の災害を教訓として、全国の山の管理を見直すことが急務でしょう。そうでなければ、今回の災害で亡くなられた方々が浮かばれません。マスコミでは、すべての原因を大雨のせいにし、根本的な原因への究明が全くなされていないことが残念でなりません。
武田邦彦先生の動画が参考になると思いますので、ご覧ください。
武田邦彦:九州豪雨被害は人災だった。不幸を喜ぶTV局の「災害報道ビジネス」猛烈批判!