10月1日の新月に大阪の正食協会で陰陽五行の望診と手当て法講座の第4回が開催されました。今回のテーマは陰陽五行の秋編ということで、肺・大腸経の望診と大根や里芋を使った手当て法でした。
肺・大腸経はリンパ管がたくさん集まっており、リンパ系の中心をなしています。例えて言うなら、リンパ管は血管の汚れを排泄する下水管に相当します。血管内の老廃物や不要なガスが徐々にリンパ管に浸み出ていくことで体液の浄化がなされています。ところが油脂類の増加などによってリンパ管に目詰まりが生じると血管内に汚れが溜まり、血行不良が引き起こされ、さまざまな不調を作りだしていきます。
このリンパ管の浄化薬となるのが酵素を多く含む白くて辛みのある根の野菜です。大根や生姜、玉ねぎ、白ネギを用いることでリンパ管の掃除ができます。大根と生姜を用いた手当て法である第一大根湯には優れた発汗作用があるため、解熱・発汗・皮膚病の改善薬として用いられてきました。
第二大根湯は人体の下水処理場にあたる腎臓のフィルター濾過処理に効果的で、優れた利尿作用を持っています。結石の予防に、魚毒の排泄にぴったりの手当て法です。
秋の味覚である里芋を用いた里芋湿布には、リンパ管に溜まったヘドロ化した体液を吸い出す働きがあります。うちみや捻挫、骨折、炎症、皮膚病といった様々な症状に効果的なのは、リンパ管を浄化することで血液の流れが整い、修復力や再生力、解毒力が増すからです。
身近な食べ物を用いた手当て法を知っていると、いざという時に自ら対処することができます。お金のかからない手当て法なので、ぜひ身に付けてくださいね。