苗踏み作業

 5月12日に稲の種まきをして10日くらい経ちましたが、芽吹いた苗が6~7センチに育っていました。

今日は朝から江藤農園の育苗場で、江藤さんと二人で苗踏みをしてきました。苗ポットの上に板を敷き、その上に乗って苗を踏んでいきます。

 

 苗の茎を折ることで、より丈夫な茎に成長するのだそうです。また4~5日してからもう一度ローラーをかけると言っていました。この小さな苗の時期に厳しさを体験させることが立派な稲に成長する上でとても大切な事なのだと感じました。

 

 人間もそうですが、若い時の苦労は買ってでもせよ!とか、可愛い子には旅をさせよ!、艱難汝を玉にする!といった諺があるように、一見苦労に思えることがその人の魂の成長に不可欠な要因と言われています。マクロビオティックの創始者の桜沢如一氏は、暖衣飽食ではなく、寒さ、ひもじさ、厳しさを小さい頃に与えることが偉人を生み出す秘訣である、と言っています。

 

 

 潜象物理学のカタカムナの原理の中にもアワ性という言葉が出てくるのですが、「ア」らゆるものが「ワ」となって循環する女性原理、生命勘、命を育む原理を表す言葉です。このアワ性は別名「苦労さ量」といい、厳しい環境によって磨かれていくのが生命エネルギー(潜在アワ量)なのだとカタカムナ人はとらえていたようです。

 

 一見面倒くさいことにあえて取り組むことで得られるものがある、という原理を知ってから、私も面倒くさいことを厭わずにやってみるようになりました。それが人生を拓くことにつながるのだと最近は確信しています。

 

 また、繰り返しの作業によってもアワ性は磨かれていきます。農的な暮らしというのは、面倒くさいことの繰り返しです。でもそれによってアワ量が増えると直観力が研ぎ澄まされ、そんな中から宇宙の原理や秩序、法則に目覚める人達が現れます。

 

 宮沢賢治、安藤昌益、二宮尊徳、福岡正信といった農的な暮らしによって宇宙意識に目覚めた人たちがいます。詰め込み式の教育が偉人を育てるのではなく、大地に根差した暮らし方の中にこそ、偉人を育む要素があるのだということが理解できれば、価値観も少しは変わるのではないかと思います。

 

 農的な暮らし方を学ぶ「うきは生活塾」を月1回開催していますので、ご興味のある方はぜひいらしてください。