昨日、玄米スープの簡単にできる作る方をブログに載せたところ、江藤敬介さんが、追加の記事をアップしてくれましたので紹介させていただきます。
ムスビの会で販売している「浅炒り玄米スープの素」は江藤さんに自然米を提供していただき、また特殊な焙煎機も作ってもらって試行錯誤の上に出来上がった商品です。そのいきさつが語られています。
生産者説明(文責・江藤敬介)
ある日友人の岡部賢二氏から一冊の「身近な食物による手当法」という小冊子を手渡されて、こんなものが出来ないだろうかと相談されました。
「おばあちゃんの知恵」とタイトルが付けれれています。
「ハイ・・う~ん」
玄米を乾煎りするだけの煎じ薬みたいなものでした。
同じ商品は世の中にたくさんあり、改めて私が作る必要がないと断り続けていましたが、要望の内容は大変難しいのです。
健常な人には何でもないのですが、吸収力の弱っている方には味や香りは逆に作用するとの事で、特に苦味成分は無くてもいいといった内容でした。
嗜好品ではなくあくまで食品(農産加工品)で玄米の良い成分が身体にスムーズに吸収出来るのが条件です。
コーヒーやお茶の部類はこの味が決め手なのですが、排せつと吸収が同時に行われる事が条件でした。
過去に陽性な食品を多く吸収されている方にはこの苦味成分は中和の意味で大切なのですが、元々弱い方にはおすすめ出来ない面があります。
試行錯誤の末友人が求めている味を作るのに一月かかりましたがようやく目指す炒り玄米が出来た次第です。それでも毎回同じ色にするのになんども廃棄品を出しました。
そして丁度一年経過して間違いない技術が確保出来ました。
ありがたいです。
参考にしたのがでんぷん質や砂糖類が変質し始める115度という温度です。
砂糖水を沸騰させても透明なままですが、この温度を越えるとカラメルに変化し始めます。
原理は理解出来るのですが温度管理の可能な焙煎窯は非常に高価なので個人では購入出来ません。
買えないなら作ろうとなった次第です。
フライパンで延々と炒り上げた事もありますが右手が疲れるのであきらめました。
色を変化させず焦がさないように20時間焙煎するのは、公開させる価値があると存じます。
なぜこんな長時間が必要かは、米のでんぷんが変化するのにそのくらい必要だからです。
陶芸の焼き物も単に温度を上げればいいわけではないのですからご理解頂けると思います。
変化するには時間も大事な要素となります。
そうして作り上げた玄米スープは病弱な内臓に優しくハタラキ掛けて本来の内臓機能を取り戻させてくれます。
発売一周年を記念してご説明させていただきます。(引用は以上)
毎回、焙煎の度に味をチェックするのですが、焙煎が浅すぎたり、深すぎたりしてやり直しをしてもらったり、時には廃棄処分にしたこともありました。昨年の2月に商品化してから約1年が経ちましたが、やっと失敗なしに1回で完璧という所まで技術が向上しました。これも江藤さんの知恵と努力のおかげだと思っています。二人で試行錯誤してきた事が、やっと実って良かったです。(岡部)
江藤啓介さんのブログ 浮羽花畑日記 詳しくはコチラ