鹿児島出張の際、霧島に立ち寄り、霧島神宮近くのソーメン流しの店で昼食を食べてきました。
霧島山系に降った雪が解け、それが湧き水となって流れてきた水にはミネラルが豊富で、その水で育てられたヤマメや鯉は元気いっぱいです。
この豊富な湧き水が源流となっている川の水でヤマメや鯉を養殖していて、その傍らにソーメン流しの食事処があります。この日はムスビの会の事務局スタッフとお米の生産者の江藤さんも一緒だったので、
ここで遅めの昼食をとりました。
川の流れの上に川床が作られていて、水の清らかな音を聞き、美味しい空気を吸いながら、湧水に浸けて食べるソーメン(揖保乃糸)の味は格別でした。せっかくなので、ヤマメと鯉こく、雑穀米(キビ入り)のおにぎりのセットを頼みました。
ヤマメの鮮度は抜群で、生臭みが全くなく、焼いた苦味と塩気がマッチして、とても美味でした。
鯉こくはマクロビオティック料理では滋養強壮の働きをしますが、冷房で冷えた足腰や胃腸を温めてくれます。ビタミンB12が菜食だとどうしても不足し、造血力の低下を引き起こしたりするので、貴重なタンパクとビタミンの供給源として、虚弱体質の方や産後の肥立ちの悪い方に鯉こくは食されてきました。
このお店のヤマメは霧島神宮の神事に30年ほど使用されているとのことでした。
いつもは時間に追われた生活をしていますが、自然の中にいると、そうした時間の制約や呪縛から
解き放たれ、のんびり、ゆっくりとしたスローな時間の流れに戻ります。
経済効率の原理では、時間の無駄をなくすことが至上命令ですから、ぼんやりしたり、のんびり、ゆっくりすることは許されません。いつも忙しく、効率よく仕事をすることを求められます。でも、ひらめきや気づき、インスピレーション、創造性が発揮されるのは、自然や宇宙と一体化できるスローな時間の流れの中にいる時です。
早すぎる時間の中では、感じたり、思索したりすることができなくなり、人間性が失われ、ロボット人間になってしまう危険性があります。早すぎる車の車窓では、視野が狭くなります。反対にゆっくりペースダウンするほどに視野が広がります。
それと同じように、生活のリズムもペースダウンする必要があり、人間らしく生きるためにはスローライフがよいのです。まずは手間暇をかけて作られたスローフードを食べることで、意識が変わり、スローライフの心地よさに目覚めるでしょう。
そんな、意識にいち早く戻してくれるのが自然界です。時には森や里山の中でぼーっとする時間を持ちたいですね!
食事処 流水苑 詳しくはコチラ