苗の色と株間の間隔の違い

 昨日は、江藤農園のもち米の田んぼの指し苗の応援に行ってきました。

6月末に近くのドレミ保育園の田植会がここで開催され、10組の親子が参加されたそうです。

その時にうまく植わらずに倒れている苗や、株間で抜けている所に指し苗をしました。


上の写真の左側が江藤農園の田んぼで、真ん中の写真が一般の農法の田んぼの苗の状態です。

明らかに一般の苗は緑色が濃く、江藤農園の苗は黄緑色です。化学肥料を使った場合、苗の緑色が濃く

なります。化学肥料は硝酸態窒素が多い米となるので、人体には好ましくありません。


 肥料を与えれば収穫量は増えるのですが、窒素過多の土壌は体に有害な作物を作り出してしまいます。

江藤農園でも以前は牛糞を使っていましたが、硝酸態窒素の事を考慮して、無肥料米に変えました。

その結果、収量はかなり減りましたが、そのかわり、淡泊で、生命力の強い米が出来上がりました。


 普通の農法では、苗と苗との株間は17cmくらいですが、江藤農園では約倍の33cmくらい

にしています。太陽の光がしっかりと苗に吸収されるように株間を広い方くとっているのです。

単純に考えると収量は半分になるはずですが、1株にたくさんの穂がつくので、6割くらいで収まります。



上の写真の一番右の下側が江藤農園、上側が一般の田んぼです。明らかに苗の色が違いますね!


 また、普通の田んぼの除草には除草剤がまかれますが、江藤農園では無農薬・無化学肥料・無除草剤

栽培なので、化学物質を使う代わりにジャンボタニシを使って除草をしています。

ただし、水が少ないと雑草が生え、水を入れすぎると苗をタニシが食べてしまうので、田んぼの水の調整が大変なのだそうです。


 この日も、田んぼからタニシをたくさん集めました。集めたものを、まだタニシが少ない田んぼに

投入します。合鴨を使ったり、鯉を田んぼの放流して除草するやり方もありますが、稲が落ち着かなく

なるそうです。稲を収穫した後、合鴨や鯉は処分しなくてはならなくなるので、そういう意味では

タニシによる除草はよいのかも知れません。


 今年は天候不順なので、日照不足による稲の病気や収量不足が予想されます。こんな時にこそ、

自然栽培の稲の生命力の真価が発揮されるはずです。秋の稲刈りが楽しみです。