今年は雨が多く、ほとんど毎日雨が降っている感じです。雨による湿気の多さは胃の経絡を悪くします。湿度が多い梅雨時や、雨量の多い熱帯域で食中毒や感染症が増えるのは免疫力を管理する胃の経絡が不調になるためです。
最近、デング熱が日本で発生しましたが、疫病が流行るのは湿気の多い年なので、ご注意ください。
胃と膵臓の経絡は人体の発電所であり、発電した生体電気(生命エネルギーや気といわれる)を各臓器に配分する働きをしています。この電気供給量が減ると、さまざまな臓器に停電が起こり、活動が低下してしまいます。その結果、きついとか疲れやすい、体がだるい、眠たい、睡眠時間が長くなる、気力がわかない、やる気が起こらない、といったエルギー不足の症状が出てくるのです。そうした状態が続くと免疫力が落ちて、感染症にかかりやすい状況がつくられていきます。
このような状況から脱するには、停電状態を引き起こしやすい甘い白砂糖を含む食べ物を控えることです。そして体内の水はけを良くする食べ物を食べることをおススメします。
天日乾燥した高野豆腐や切干大根、干し椎茸のような干物類、干し野菜には利尿作用があり、体内に滞っていた水毒を排泄してくれます。土用干しした梅干し、かけ干ししたお米もよいです。また沼地で生育する蓮根には、水はけを良くする働きがあります。乾物のひじきと蓮根を炊き合わせたひじき蓮根は利尿効果抜群です。
小豆にも利尿効果があり、胃の食薬であるカボチャと炊き合わせた小豆カボチャは除湿効果のある食べ物としてピッタリです。水が抜けると血圧も正常化するので、高血圧の予防食として、また、糖代謝を良くする糖尿病の改善食としておすすめです。カボチャの代わりにさつまいもや栗、昆布と炊き合わせても良いでしょう。
この他に長時間玄米を焙煎し、20倍の水と少しの塩を入れて30分くらい炊きだした黒炒り玄米スープも利尿効果抜群の飲み物です。無双本舗から出ている「玄心」という黒炒り玄米スープの素をおすすめします。大さじ2杯の黒炒り玄米に水500cc、塩(できたら還元塩)少々を入れ、30分~40分とろ火で3分の2まで煮詰めていき、濾していただきます。これが1日分です。
ムスビの会でも、天日干しのごぼうを焙煎した「ごぼう茶」各種や梅干しに蓮根粉末をまぶして天日干しした「干し梅蓮根」といった天日干しシリーズの食品を販売しています。ぜひご活用ください。
こうした天候不順の時期には水分を控え、太陽の恵みをいっぱい受けた食べ物で水毒を抜き、免疫力を高めましょう。