水のリズムの調整役 玄米あずき粥
炒った玄米に2~3割の小豆と少量の塩を加えてコトコト炊いた玄米小豆粥は、玄米の皮がはじけて花開くことから、別名「おめでとう」と呼ばれている縁起の良い食べ物です。
玄米の持つ男性的なエネルギーと小豆の持つ女性的なエネルギーが一体となり、陰陽調和した活力溢れる料理です。
玄米には、肺・大腸にたくさん集まっているリンパ管(下水管)の水はけを良くし、そこに付着した汚れを掃き清めるという働きがあります。また、良質の小豆には、腎・膀胱(下水処理場)に目詰まりした汚水やヘドロを洗い流す働きがあります。この二つが織りなす効果により、おめでとうは抜群の利尿作用と解毒効果を持つのです。
小豆は数ある豆類の中ではいちばん陽性とされ、小豆ご飯は毎月1日(旧暦の新月)と15日(旧暦の満月)に食されてきました。
また、1月15日は小正月、女正月ともいわれ、小豆粥を食べる習慣が古くから日本にはありました。
女性的なエネルギーを持つ小豆は月と波長共鳴し、女性の月のもの(生理)を整える働きがあるからです。これらの日に小豆を食べると、女性の生理のリズムが整うだけでなく、成長、発育、生殖を司る腎の働きが良くなるため、子宝に恵まれやすくなります。
小豆はその形が腎臓と類似しており、昔から腎臓病の治療に大変効果があるとされていました。漢方医学の小豆の働きをみて見ると、「解毒排膿」といって、体内に溜まった膿などの汚いものを尿や便に変えて吐き出す作用があります。また、「清熱利湿」といて、体内に溜まった熱を循環させ、余分な水を利尿する働きもあります。
したがって、おめでとうを中耳炎や蓄膿、卵巣膿腫などの膿が体内に溜まる病気に用いると、抜群の改善効果があります。また、カサカサとジクジクを繰り返すアトピー性皮膚炎や熱と水の循環の滞りからくるほてりやむくみなどの症状に用いると良いでしょう。
新月と満月の日に小豆玄米粥を食べると、体内の水(波)のリズムが整うので、しっかり食べて躍動させてください。